Q.なぜ県議会なのですか?

市議会議員として活動していて、限界があることを感じました。色々な仕事がありますが、三島市がいかに良いプランを出していっても県の職員の方が納得しない限りその案は通らず、そこにものすごい時間も労力も費やしているという現実があります。でも、市議会議員として県の職員に対して踏み込んだことはなかなか言えないのが現状です。

今、静岡県東部地域は20の市町があって、それぞれの市町が別々のプランを作ってしまっており、それぞれのプランが個別に県の職員の裁量にかかっているような形になっています。

三島市で、しっかりと一つのプランを通すことができれば、その担当者が他の市町の同じ分野のことも担当していると考えると、一つの市である課題をしっかりと職員の不安要素を取り除いて解決してあげることで、その実現が他の市町の全体の底上げにもなっていくのではないでしょうか。

そういう動きをする県議会議員がこの地にどうしても必要だと感じました。
それが県議会選挙に挑戦しなければならないと思った理由です。

 

Q.なぜ無所属なのですか?

未来永劫ずっと無所属とは思っていません。
今、時代が混沌としていて二大政党を求めた社会の動きがありましたが、結果、片側の勢力が分散したというか、その中の軸がハッキリ見えていない状況になっているような状態ですので、その中で敢えてどこかの政党という選択を今しなくてもいいのではないかと思ったのが一つです。

それと、静岡県東部を見たときに、市町によってそこにいる県議会議員の政党職が出ると、結果、パズルみたいに市町ごとに色分けがされてしまうと思うんですね。全体として一つの連携をとるというようなことを考えたときには、必ずしもそれはプラスに働かないんじゃないかと思いました。

それでしたら、それぞれの首長さんの考え方とか、それぞれの議員の方の考え方とかを無所属と言うフラットな立場で吸い上げさせてもらって、静岡県東部地域全体にとって、どういう方向がいいのかという、政党に依存しない地域のベクトルを無所属だからこそ作っていけるのではないか...。そんな風に思っています。

 

Q.なぜ今出馬を決意したのですか?

今という時代はやはり、地方創生の旗が振られている元年になってくると思うのですが、これからは地方が地方都市同士、競争の時代に入ってきています。静岡県内だけ見ても「東・中・西」とある中で、西部には浜松市は人口80万人、中部には静岡市が人口70万人という大きな都市がある中で、しかし、東部は小さな市町がひしめき合っている状態です。

面積だけを考えたら浜松市と伊豆半島って同じ位の大きさなんですよね。伊豆半島が「他の市町と競争できるような力を持たなければいけない」という視点で考えたときには、もう広域の連携をするのは必須の条件だと思っています。

でも、「伊豆は一つ」と今まで言われ続けたように、伊豆は一つになろうと目指してきたものの、それが未だ果たせずに来ており、地域間競争の時代に入ったらそのまま放置しておけない状態になっています。

その一方で、社会的にはものすごいチャンスが来ているんですね。一つは、富士山の世界文化遺産。この地域にある最大の地域資源ともいわれる富士山が、世界に認められる器ができてきています。それだけではなく、「韮山の反射炉が今年世界遺産登録されるんじゃないか?」、「伊豆ジオパーク構想が世界ジオパーク認定されるんじゃないか?」といわれています。

世界から見て、この地域に眠っている地域資源が、大きな関心を持って見守られている中で、5年後(2020年)の東京オリンピック、東京パラリンピックを目前にしていますね。

今回、県議会で選ばれた静岡県東部地域が選んだ県議会議員が4年間どう動くかによって「東京オリンピックに対してこの地がどんな成果を出せるのか?」ということに直結しているのだと思います。

4年待って挑戦したのでは間に合いません。残り一年しかありません。
そこに対してしっかりと広域に連携をしながら、この地域の地域資源を外向きに発信できる枠組みをつくり、そこに影響を与えるとすれば、「今しかないでしょ!」と思うんです。だから、今なんです。

 

Q.防災専門家として、やりたいことは?

やはり僕の中でライフワークとしてやってきた浜岡原発の課題です。これは、災害対策に対して専門的にずっと取り組んできた人間として、あらゆる災害対策・防災対策を考える上で原子力発電所が爆発するリスクに対しては、どんな災害対策をしてもそれは意味がないと思っています。

まして、3.11で福島第一原発が爆発したという厳然たる事実が目の前にあり、そのことによって福島をはじめ、日本中がものすごい痛手を被ったという現実を目の前にしながら、今まさに直下から地震が襲うという風に政府が公言している場所で原子力発電所の再稼動をするというのは、私にとっては狂気の沙汰だと思うんです。

でも残念ながら、それを再稼動しないという結論を導き出すことが未だにできていません。4年経ってできていないことが、次の4年でできるのだろうかと考えた時に、非常に不安を覚えます。

私は災害対策の専門的な人間として今こそ、そこに対してしっかりと発言をさせていただきたいと思います。県民投票という、「県民で選択しようよ」という器があり、大きな書面活動のもとに17万筆もの署名を集めて提起され、県知事も「いいんじゃないか?」とコメントしています。


また、県議会の多くの議員の方が、「それ自体は否定しない」と言っている中で、時間ばかりが経過して、次のステップへいけていない...。現状を考えたとき、早急にその部分を前に進めたいと思います。そして、その先にある議論を深めていきたいと思います。

浜岡原発を再稼動しないという結論を日本中でいち早く中部電力が選択したときに、間違いなく中部電力、浜岡原発、そこを有する静岡県は、色々な所から新たな産業を誘致できるのだと思います。

簡単に4つまとめると、

1. 新エネルギー系の産業を誘致
再生可能エネルギー、ソーラー、地熱、風力、メタンハイドレート、波力や  新たな分野も皆で請け負って、「静岡県内で開発しましょうよ」と旗を振ったときに、原子力発電という選択をいち早く離脱した県として、新エネルギーを開発していく...。
それが、「ものづくり県静岡」として大きなを産業を再度興すための原動力になると思います。

 

2.「廃炉」技術を確立するための研究促進
技術的に「廃炉」という技術自体がまだまだ確立していません。それをしっかりと確立させるための拠点として浜岡原発周辺を研究者に対して開放していきたいと思います。そして、新たな研究施設を色んな形で誘致して雇用を生み出していくことが可能だと思います。

 

3.耐震安全性実証炉としての開放
そもそも地震が発生すると政府が公言している場所にある原発なんていうのは世界中でも例がないですから、地震のときに地振動によって原子力発電所がどんな壊れ方をするのか、もしくは壊れないのか、そこをしっかりと検証するための耐震安全性実証炉として浜岡にある5つのタイプの原子炉を研究者に公開していきたいと思います。

世界中の地震で原子力発電所はどうなるのかということに対して関心を持っている技術者が集まる場所として開放することによって、そこにも新たな研究所ができます。それも雇用の下支えになっていくと思います。

4.発電施設として、浜岡の敷地再利用
原子力はもちろん使いません。今ある最新の技術の発電所を、送電網を生かす意味でも新たにそこにつくります。それによって、30年も40年も前の技術ではなくて最新の発電所をつくることで、そこに発電所の雇用も生まれます。発電も当然できます。

こういう雇用下支えができ、しかも産業を育成できる色んなチャネルをしっかりと前に打ち出すことによって、どこよりも早く再稼動しないという   結論を出したことの裏返したメリットがどんどん表に出てきます。それをしっかりと議会の中でも、行政の職員に対しても、県民に対しても発信をしていきたいと思います。